【第8回 MyFav Game】信仰の旅『インディカ』、掘りまくる博物館『Digseum』、暴走タクシー『Yellow Taxi Goes Vroom』など

MyFav Game

MyFav Gameは、当サイト管理者が最近プレイして面白かったゲームについてゆるーく書きちらすコーナー。8回目です。季節の変わり目!

行為に意味はない。それでも祈ってしまう / 『インディカ』

今週は、インディーアドベンチャー『インディカ』をプレイしていました。ロシア正教会の修道女インディカが主人公で、彼女の脳内に住まう悪魔と一緒に旅をするという、やたら重苦しくも滑稽な物語です。グラフィックは写実的で、独特なカメラワークも相まってかなり異質な雰囲気。なのに、セリフ回しやBGMが妙に軽くて、唯一無二な世界観を醸し出しています。

本作では経験値やポイントの獲得がほぼ意味をなしません。序盤でそれが明示されるのですが、つい律儀にアイテムを拾い集めてしまうわたし。最後、神器に祈りを捧げる場面では、ボタンを連打しても何も起きない。ただ虚無が残ります。「行為は意味を求めて繰り返されるが、意味は与えられない」ということか。皮肉がすごいぜ。

ドストエフスキー的な「信仰と罪」といったテーマを、ゲームで再構成してみせたような印象である本作。ゲームの形を借りた寓話のようでもあり、プレイヤー自身の信仰を試す儀式のようでもある..。虚無のなかで、何を信じるかを問われる一作でした。

インフレ爆走、3時間でスッキリ完結/『Digseum』

博物館経営/発掘クリッカー『Digseum』をクリアしました。タイトルのとおり、掘って掘って掘りまくり、見つけた化石や遺物を博物館に展示してお金を稼ぐゲーム。

BGMは穏やかで、来場者のまぬけな動きが妙に可愛いです。数分でインフレ化して数字が跳ね上がるあの感じ、気づけば指が止まらなくなってます。というかクリックが忙しくて、全然放置ゲーじゃないんですが!?とはいえ本作は、3時間ほどでしっかり終わるコンパクトな設計。クリッカーにありがちな無限沼ではなく、「ここで終わり」と提示してくれる潔さが心地よかったです。

350円という価格ながら、演出もテンポもほどよく、妙な満足感がある本作。放置ゲー..ではありませんが、手軽にインフレ快感を味わいたいならおすすめしたい一本です。

うぃっち
うぃっち

日本語ないけど、シンプルで分かりやすいので問題ないです!

カオスとノスタルジーの境界線をドリフトしようぜ / 『Yellow Taxi Goes Vroom』

3Dプラットフォーマー『Yellow Taxi Goes Vroom』を遊びました。3Dマリオを彷彿とさせるステージを舞台に、黄色いタクシーがブイブイ走りながらスターならぬギアを集めて回るアクションゲームです。画面のにぎやかさも操作感の軽快さも、どこかN64時代の風を感じますね。

ゲームの目的は、カラフルなステージでギアを集め、エリアを解放していくこと。ジャンプもドリフトも、車として考えると物理挙動がおかしいんですが、操作しているうちに気にならなくなります。なんせ、世界観ぶっ飛んでますからね。BGMはチップチューン調で陽気、でも景色はサイケ。バキバキなルックも相まって、プレイ中は妙なテンションになっていきます。

なにより印象的なのは、あの頃のゲームへの愛情がちゃんと感じられること。バカバカしくて、すぐ落下死して、でも笑ってもう一回挑戦したくなる。あそこの角に何があるんだろう?とかあそこの上にギアがあるはず!と一心不乱に崖を登ったりなど、ノスタルジーにとどまらない、あの頃熱中できた何かが、このゲームにはあります。

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